ホーム >  干渉SARを知る > 干渉SARのしくみ >  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

干渉SARは水蒸気センサー? 最大の誤差要因「気象」

まず、図11を見てください。富士山や伊豆半島を含む地域のSAR干渉画像です。全体に数センチメートルを超える変動があちこちに見られます。

このうち、伊東市付近の変動は地下のマグマ活動に伴う地盤の隆起であることがわかっていますが、それ以外の変動は地表が動いたものではなく、大気中の水蒸気の空間的なムラによるものです。

たとえば、ある山脈に直交するように地形断面と干渉SARで測定された位相遅延量をみてみると、図12のように、風上側の斜面で遅延が大きく、風下側で遅延が少なくなっているようなことが起こります。


これは、風上側で雨が降り、風下側ではそのため乾燥した風となる、というような説明が可能です(いわゆるフェーン現象)。

なお、干渉SARで測定された衛星−地表間の片道遅延量の1センチメートルは可降水量1.5ミリメートルの水蒸気にあたります。

このように、大気中の水蒸気は干渉SARを地表変動計測に用いる際の最大の誤差要因ともいえます。

図11 伊豆半島でのSAR干渉画像

図11 伊豆半島でのSAR干渉画像

* 1993年8月から1993年11月まで


図12 伊豆半島での地形断面と水蒸気によるものと思われる干渉SAR遅延量

図12 伊豆半島での地形断面と、水蒸気によるものと思われる干渉SAR遅延量

前のページへ

ページの先頭へ

次のページへ