SAR干渉画像の見方

干渉SARの結果は、地表の動きを色の変化で表現します。地表の動きが緩やかな場合には色が緩やかに変化しますが、急激に変化する場合には色が急激に変化します。

↓カラーバー↓

北行・右もしくは南行・左の場合

衛星-地表視線方向の変動量を示すカラーバー(北行・右)

南行・右もしくは北行・左の場合

衛星-地表視線方向の変動量を示すカラーバー(南行・右)

SAR衛星は、直下ではなく、ななめ下を観測しており、衛星が西側から観測する北行軌道(Ascending)・右向き、南行軌道(Descending)・左向き、東側から観測する南行軌道・右向き、北行軌道・左向きがあります。西側からの観測と東側からの観測では、衛星に近づく(あるいは、遠ざかる)方向が東西では逆になります。

カラーバーの数値は、衛星から地表までの視線方向の距離の変化量を示します。つまり、マイナスの場合は、衛星と地表の距離が縮まったことを示し、地表が隆起、あるいは、北行・右もしくは南行・左の場合は西向に、南・s・右もしくは北行・左の場合は東向に動いたことを意味します。

↓変動の向き↓
変動の向きの見かた説明図 青色を基準にして、

青→赤 となっている場所は、衛星から遠ざかる変動 (北行・右もしくは南行・左:沈下/東向,南行・右もしくは北行・左:沈下/西向)

青→黄 となっている場所は、衛星に近づく変動 (北行・右もしくは南行・左:隆起/西向,南行・右もしくは北行・左:隆起/東向)
↓変動の大きさ↓
変動の大きさの見かた説明図 同じ色の場所は、SAR電波の波長の半分の長さ(約12cm)の整数倍(0、1、2・・・)のいずれかの変動量の差をもっています。

つまり虹色が1周して元の色に戻ると、ちょうど約12cmの変動量の差が生じます。

SAR干渉画像には、さまざまな誤差が含まれるので、注意が必要です。代表的な誤差の一つに、大気遅延誤差があります。
下の図の左及び中央の干渉画像はほぼ同じ期間のものですが、色が大きく異なります。中央の干渉画像の期間を含む左の干渉画像でほぼ色の変化が見られないことから、この期間には実際は大きな変動はなく、中央の干渉画像の色の変化は大気遅延誤差によるものであることが疑われます。そこで、中央の干渉画像の観測日時における雨雲のようす(右)を確認すると、色が変化しているのとほぼ同様の場所に雨雲があったことがわかります。
大気遅延誤差はランダムに表れるので、異なる干渉画像で同じ位置に色の変化が見られないものは大気遅延誤差である可能性が高いです。逆に、異なる干渉画像で同じ位置に色の変化が見られるものは、実際の変動である可能性が高いです。
このように、複数の画像を見比べることで、色の変化が大気遅延誤差によるものであるかを推測できることがあります。

2014/09/07-2014/10/19
干渉画像

2014/08/27-2014/10/08
干渉画像

2014/08/27
雨雲のようす

大気遅延誤差が少ない干渉画像 大気遅延誤差を含む干渉画像 雨雲のようす

Q&A(Q2-1:SAR干渉画像はどう見る?)」も併せてご覧ください。 そのほか、干渉SARに関する全般は、「干渉SARを知る」をご覧ください。

閉じる